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【PDF譜面】寺本圭佑編著『スーントゥリー 眠りの弦 vol.1 金属弦ハープで奏でるアイルランドの子守唄』
全26ページ
1500円
私が制作している20弦の金属弦ハープ(G3-E6)用に編曲した譜面ですが、他のハープや楽器でも演奏可能です。
序文より
「不眠症で悩む妻のためにアイルランドの子守唄をたくさん集めて編曲し、20弦の金属弦ハープ『龍のハープ』でレコーディングしました。子守唄はアイリッシュ・ハープの歴史や妖精伝説と深いつながりがあります。ケルト神話の『善き神』ダグダのハープ奏者ウイヘは、ハープのふしぎな魔力を用いて敵である巨人のフォモール族を倒しました。ダグダはウイヘの功績をたたえて3種の音楽をハープで奏でました。ハープの鉄の弦からは眠りの音楽『スーントゥリー suantraí』、真鍮の弦からは笑いの音楽『ギャントゥリー geantraí』、銀の弦からは涙の音楽 『ゴルトゥリー goltraí』 が生まれ、それがアイルランド音楽の源となったと伝わります。
今回リリースした『スーントゥリー』vol.1 に収録の15曲のアイルランドの子守唄を20弦金属弦ハープ用の譜面を編纂しました。お休み前に枕元に小さなハープを置いて奏でてみてください。ダンピング(消音技法)はあまり気にせずに、音の重なりを聴くとよいでしょう。スコルダトゥーラ(変則調弦)を用いたものも多く、予め調弦が必要な曲があります。面倒がらず、ハープは自分で調弦できることに感謝し、喜びを見出し、静かな気持ちで奏でてもらえたら幸いです」。
ハープ 寺本圭佑のアルバム『スーントゥリー 眠りの弦 vol.1』は Apple Music, Spotify, Amazon Music, YouTube Music 等で配信中。ぜひ音源とご一緒にお楽しみください。
https://linkco.re/zUXc70Ns
YouTube にも全15曲をアップしています。
https://youtube.com/playlist?list=PL9DlqrfuNSKiHWytB5YNIPMHrkI3X4JKS&si=EdkGV9niGywHY7kY
配信アルバムは全て別に録音しなおして編集したものとなります。
収録内容
1. 盲目のメアリ・マドゥンの古い子守唄 An ancient lullaby from Mary
Madden
2. ジョイスの子守唄 Suantraidhe (Soontree). Lullaby, Joyce (1872) 66
3. ケリーの子守唄 Suantrai Ciarraighe
4. クレアの子守唄 Clare Lullaby from Frank Keane
5. オリオナンの子守唄 Lullaby from Sean O Lionain
6. ショーホー Sho-ho, or Lullaby
7. デリーンデーDerreen Day, Lullaby
8. ジェイン・ロスの子守唄 Ancient Lullaby from Miss Jane Ross
9. 妖精のラメント、あるいは子守唄 The Fairies’ Lamentation, sometimes
called The Fairies’ Lullaby
10. コネリーの子守唄 Nurse's tune from Patrick Coneely
11. スライゴーの子守唄 Sligo Lullaby from Mr. Owen O’Conellan
12. ゆりかごの聖歌 Cradle Hymn from Mr. Southwell
13. クラダの子守唄 Shoheen-Sho in the Costello Collection
14. 不機嫌な少年 The Sullen Boy, Lulllaby in the Joyce Collection
15. コネマラの子守唄 Suantraidhe, A Lullaby from Mícheál Breathnach
16. ケリーの子守唄 オリジナル Suantrai Ciarraighe, original
楽曲解説
臨時記号の音の弾き方
残響音を活かした特殊奏法
楽曲解説から
「 1. 盲目のメアリ・マドゥンの古い子守唄 An ancient lullaby from Mary Madden
アイルランドの画家、民俗音楽収集家のジョージ・ピートリ George Petrie (1789-1866) が1855年に出版した曲集に収録。南部リムリックの貧しい農民出身で、盲目のバラッド歌手メアリ・マドゥン Mary Madden の歌から1854年にピートリが採譜した。原タイトルは “seo hu leo. An Irish Lullaby” である。彼によるとインドやペルシャの子守唄の旋律との類似性が認められるという。
アイルランドの子守唄は単に子どもを寝かしつけるようなものではなく、妖精信仰と深いかかわりがあり、そこはかとなく不気味な意味をまとっている。この曲に関してピートリが古物研究家オカリー Eugene O'Curry (1794-1862) のコメントを引用しながら長い解説を書いている。
「一年と一日前」に妖精の砦に連れ去られた女性(乳母)の嘆き。Sho hoo lo, sho hoo lo,というリフレインで(妖精に連れ去られた)子どもを寝かしつけつつ、ここから助け出してほしいという願いを混ぜながら歌っている。彼女は妖精の世界の様子(エールがたくさんあって、老人が縛られており、美しい子どもたちがいて、身ごもった若い女性たちもいる)を語りつつ、夫に「ろうそく」と妖精の馬車馬を倒す「黒い柄のナイフ」をもって明日、助けにくるように伝えてほしいと願う。もし間に合わなければ自分は妖精の世界の女たちの女王になってしまうだろう、と。
オカリーによるとこの詩にはエールが出てくるが、ウィスキーが登場しないことから、これが一般に愛飲される過去300年以前(16世紀以前)に作られた歌だと示唆している。縛られた老人は、妖精が美しい子どもや女性を連れ去るときに代わりに置いていくものと信じられていた。「ろうそく」はキャンドルマス(2月2日の聖燭祭)を暗示しているとされ、「黒い柄のナイフ」は妖精との戦いで唯一有効な武器とされた。一度刺せば妖精に致命傷を与えるが、二度刺してしまうと一度目の攻撃が無効化されてしまうのであった。「1年と1日」という言葉が登場する。妖精に連れ去られた人は、この期間内であれば現実世界に連れ戻せるが、それを過ぎると永遠に失われてしまうと信じられていたのだ! オカリーのいた地域では(カトリック、プロテスタント問わず)このような迷信が強く残っており、町で若くして突然亡くなってしまったものがあると、妖精の仕業だと考えて、墓を掘りおこしたり、薬草師(herb-men, herb-women)の力を借りて取り戻すための儀式が行われていたという。もちろんそんなことをしても誰も戻ってこなかったのだが、信じて疑わず7年も儀式を続けたこともあったとか。
オリジナルのアイルランド語の歌詞は5番まである。pの記号を付けた箇所(後半は省略)が妖精の子どもを寝かしつけるフレーズで、特に小さい音で奏でるように。ここはオリジナルより1オクターヴ高くアレンジしている。つまり、元々は6音(C のキーで表すとC, D, E, F, G, B)しか使わない。このように子守唄は大変少ない音数で歌われるものが多い」。
レビュー
(7)
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